平壌刑務所に収監 文鮮明師に対する証言

文鮮明師に対する証言

ピョンヤンでの逮捕から 興南強制収容所での証言
②平壌刑務所に収監

■平壌刑務所に収監
 文青年が収監された平壌刑務所は、コンクリートの高くて厚い壁に取り囲まれていた。
監房の天井は比較的広く、天窓がある鉄格子からわずかな光線が入る。
三面は厚い壁で囲まれ、廊下に面した方にはIメートルほどの厳重な鉄格子の扉がある。
その扉の中央に一五センチくらいの食事の差し入れ目があった。
監房の中は暗く、夜には薄暗い電灯があるが、入の顔がやっと見える程度である。
その電燈が消えていることもあった。
 隙間から入る寒風は身に堪える。南京虫、蚤、風がいるため夜も眠れない日々が続くのは、刑務所や警察署の留置所であればどこも同じである。
監房の片隅に大使桶があるので、便所の中で寝起きをしているようなものであった。
夜中に用を足すときは真っ暗なだめ、誤って他人の顔に小使をひっかけることもある。

 刑務所の食事では栄養失調が免れない。
煮豆一粒が落ちて大使桶の下に転がれば、それを拾って丁寧に手で拭いて、食事をすます。
ときに大根の葉の塩汁が出る。
その大根の葉も洗ったのかも分からない。
油虫が浮いていることもある。
大根の葉が他人より一枚でも多ければ驚喜する。
大豆の  粒を噛みしめれば、おはぎを食べているような錯覚に陥る。
これが平壌刑務所生活をした人たちの大方の証言である。
 文青年にとって今回は未決囚の青色の囚人服ではなく、既決囚のためレンガ色の囚人服を着せられた。
もちろん他の囚人が着ていた垢で汚れた囚人服である。
 ここで文青年は一人の人物と出会った。
それが監房長であり死刑の宣告を受けていた金元徳氏である。
彼は不思議な夢を見ていた。
白髪の老人が現れ、死刑にならないことと、南から平壌に来る青年を迎える準備をしなければならないことを告げた。
 しばらくして金元徳氏は、夢の通り死刑が四年八月の減刑となった。
金氏は死刑を免れた喜びで、南から来る青年を迎える準備をしなければならないことは忘れてしまった。
ある日のこと再び老人が夢の中に現れ、「お前は私か話したことを忘れてしまったのか」と叱りつけた。
その後、金氏は苦痛に悩まされる。
 金氏の父親は病気になった後、交通事故で死亡する。
今度は幻の中に亡くなった父親が現れて、「老人がお前に南から来る青年を迎える準備をするように討ったが、そのに‐年を見せてやるので自分のあとに着いて来るように」と言って、案内してくれた。

 金氏は父親の後を追っていくと宮殿のようなところに出た。
金氏は階段を三段上がって、そこで敬拝をささげながら上り詰めると輝かしい玉座かおり、そこに一人の青年が掛けていた。
父親に「顔をあげてあの方を見なさい」と言われて顔をあげたが、あまりにも光輝いていて見ることができなかった。
帰りに階段をすべて降りたところで父親は消えてしまった。
 金氏は玉座に座っていたのが文青年であることを知り、そのときから文青年に従った。
後に金氏は文責年と同じように興南収容所に送られることとなる。



続き→  3、興南での強制労働 1948年~

ピョンヤンでの逮捕から 興南強制収容所での証言

1、平壌での裁判
2、平壌刑務所に収監
3、興南での強制労働 1948年~
4、金仁鎬氏の証言 「監獄内の聖者 文鮮明氏」





この内容は武田吉郎著 「再臨主の証明」より抜粋した内容です。
詳しくは「再臨主の証明」をお読みください。

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